ハモコミ通信2020年3月号
今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。
◎物の特質を発揮させる
メジャー・リーグで偉業を成し遂げ、昨年の3月に現役生活を終えたイチロー氏は数々の名言を残しています。その多くが身近で基本的な生活の内容でした。
例えば、野球の道具に関しては、「汚いグラブでプレイしていたら、その練習は記憶に残りません」「一度バットを投げた時、非常に嫌な気持ちになりました」「プロとして道具を大事に扱うのは当然のことです」などと述べています。
道具や物は人のために働き、役立つことを目的に生み出されました。
「物」という字が付く建物は私たちの快適な暮らしを守り、食べ物は私たちの体を育んでくれるように、私たちは様々な「物」と共に生きているのです。
道具は、仕事の効率を上げることができます。
イチロー氏が現役時代、「グラブは、体の一部だと考えています」と述べていたように、道具や物を大切にすることで、その特質が充分に発揮されることを教えてくれています。
日頃、何気なく使っている物や道具は、生活を便利で豊かにしてくれる協力者です。改めて、物や道具に感謝の気持ちを深めていきたいものです。
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<コメント>
「汚いグラブでプレイしていたら、その練習は記憶に残りません」 練習を記憶?? 衝撃的な言葉です!
その日の練習の場面をていねいにふり返り、反省点を翌日の練習に生かしてきた証。プレイの1つひとつに細心の注意を払わなかったら出てこない言葉です。
私は?と言えば、ふり返りはその日計画したことを表面的になぞるだけ。ありありと思い浮かべ、明日はもっと良くする! という凄(すご)みに欠けていました。
道具の手入れはいくらかマシになってきていますが、体の一部だ、という境地には達していません。
瞬間瞬間に集中して情熱を注ぎ、『生活を便利で豊かにしてくれる協力者』(この言葉もすごい)に感謝しながら、もっと人様のお役に立てる存在になりたいです。
◎幕張の安打製造機
平成5年にドラフト7位で千葉ロッテマリーンズに入団した福浦和也氏は、一昨年に通算2000本安打を成し遂げ、昨年、現役を引退しました。
後輩の選手たちは福浦氏について、「野球に対する姿勢や試合前の準備が模範になる」「プロ野球選手のあり方を学ばせてもらいました」と尊敬の念を抱いています。
地元のファンからは、「幕張の安打製造機」と呼ばれていました。
福浦氏は、試合や練習の前の準備を念入りに行なっていました。準備には、大きく分けて、心の準備と物の準備があります。
心の準備とは、これから起こりうる事態を予測し、それを受け止める気持ちを持っておくことです。
物の準備とは、必要な物をしっかりと揃え、それを使う態勢を整えておくことです。
日頃から準備を怠らず、やるべき時は一気呵成(いっきかせい)に全力を尽くすと、いつの日か大きな成功に結びつきます。
福浦氏にとっては、26年にわたってバットを振り続けた、2000本安打だったのでしょう。
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<コメント>
プロ野球選手で、物の準備や心の準備をおろそかにしている人がいるとは思えません。
そんなプロ選手達から尊敬される福浦氏は、プロ中のプロということですね。
私達の営業における提案の準備を考えてみます。
全体のプランニングをした後、アポをとり、「物の準備」をし、その後時間的に余裕があったら「心の準備」をするっていう順番ではないでしょうか。つまり余裕がない時は、心の準備が不十分のまま本番を迎えたりする…。
本番に臨んだら、その場を楽しむくらいの気持ちが持てるようになりたいものです。
それには早めの準備が一番ですね。「真剣」の第一歩は早めの準備。このことを頭の中に入れているだけで、間違いなく一歩上の結果がついてきそうです。
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