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ハモコミ通信2017年12月号

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今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。


 

◎心はどこに

 Aさんが、あるコーヒー店に入った時のことです。その店は、カウンターで注文し、商品を受けとるシステムです。

 注文するとすぐに商品が提供され、会計を済ませました。

 店員は「ありがとうございました。ごゆっくりどうぞ」と言いながら、動作も視線も、次に並んでいる客に向かっていたのです。

 Aさんは、《 もったいないなあ 》と思いました。

 言葉と行動がちぐはぐだったため、せっかくの「ごゆっくりどうぞ」というおもてなしの言葉も、心がこもっていないように聞こえてしまったからです。

 そういうAさんにも、職場や家庭で、似たようなことをしているという自覚がありました。

 特に仕事が忙しい時は、別の作業をしながら、「心ここにあらず」の状態で相手に応対していることを反省しました。

 ほんの1、2秒を惜しむより、相手に正対して、言葉に心を込めれば、お互いに気持ちが良いものです。

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<コメント>

 弊社では、朝夕、一人ひとりと正対して挨拶をかわしています。「〇〇さん、おはようございます」「今日も1日ありがとうございました」シンプルな挨拶です。

 お辞儀をして、向かい合った瞬間にひと呼吸おけるかどうかで、印象が全然ちがってきますね。訓練でずいぶんよくなってきました。

 コーヒー店員よ、しっかりしろ、な〜んて偉そうに油断していたら、最後の方の文章にドキリ!

 そうです、別の作業をしながら(例えばパソコンに向き合いながら)「心ここにあらず」の状態で応対している!あるある、実によくあります(苦笑)。職場でも家庭でも。

 Aさんのように、店員の挨拶からすぐに自分の至らない点に思いを馳せるようでなければなぁ、と反省。

 


 

◎信頼を築く

 Aさんの勤める会社に、創立以来、最も若い工場長がいます。

 周囲からの信頼は厚く、ここ数年、売り上げも右肩上がりです。

 入社5年目のAさんは、工場長に憧れを抱いていました。

 ある日、「どうしたら工場長のようになれますか」と、思い切って尋ねてみると、返ってきたのは、「約束を守ること」という、ごく当たり前の答えでした。

 「約束を守るのは、当たり前だと思うかもしれない。でも、親しい間柄や自分との約束になると、《まあ、いいか 》という気持ちが出てくる。どんな約束でも、喜んで守ることは、案外難しいことだよ」

 Aさんは工場長の言葉をよく考えてみました。確かに、内輪での約束は軽視してしまいがちです。

 そして義務的に約束を守ることのほうが多く、「喜んで」約束を守るという発想はありませんでした。

 支払いや納期の約束も、嫌々ではなく、喜んで守っているところに、工場長の信頼の源があることに気づいたAさんでした。

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<コメント>

 本当にそうですね。特に私の場合はそうです。

 「喜んで何かをする」 というと、新しいワクワクすることをする、っていうイメージがあります。誰かが喜んでくれるんじゃないかな、っていう時はさらにワクワクしますね。

 しかし、約束を守ることは喜んでやるというより、やはり義務的でしかありませんでした。

 今後は、この新しい感覚を味わってみたいと思います。

2017.12.01:[ハモコミ通信2017]

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