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ハモコミ通信2005.6

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コミュニケーションの達人ラポールくん その2        


 「企業が学生に求めるもの」というアンケートによると、1位はダントツでコミュニケーション力でした。以下、熱意・バイタリティ・明るさ・基礎学力・協調性・一般常識・ストレス耐性・発想の豊かさ・社交性、と続きます。ビジネス以外でも人間関係の基本はコミュニケーションでしょうから、コミュニケーション力を磨くということは幸せを手に入れる近道といっても過言ではないでしょう。

 そこで良好なコミュニケーションに欠かせないラポール(人と人との関係がなごやかな心の通い合った状態になること)づくりの話を先月号に引続きしてみたいと思います。

 先日とあるワークショップで不思議な体験をしました。まず3人組になります。Aさんはある感情を心に描き、それを体で表現してそのまま動かずにいます。Bさんはその隣でAさんと同じポーズを再現します。Cさんはこの二人をよく観察し、まったく同じポーズになるようにBさんのポーズを微調整します。キッチリできた時点で、Aさんが心に描いた感情をBさんが当てる、というものです。

 やってみてビックリ! 輪番でそれぞれの役割を体験するのですが、なんと毎回みんな当たっちゃうんです。私もBさんパートをやっていたとき、微調整されるうちに感情が変化するのを体験しました。つまりピタリと同じ姿勢を真似すると、相手と同じ感情を味わえて、よいラポールがつくられるというわけです。

 これは心理学用語で「マッチング」といわれる技法です。似たもので鏡のように左右または上下に反転して同じ動きをすることを「ミラーリング」といいます(向かいあったとき)。ポイントはあくまで自然にやることです。

 世の中、逆もまた真なり、があるわけで、なごやかに談笑している人たちがいたら、よく観察してみましょう。無意識にマッチングしていることが見て取れると思いますよ。

 もっと一般的なラポール手法としては、同じ方言を使う、互いに共通すること(出身地、趣味、関心事など)の話をする、同じ釜の飯を食う、一緒にゴルフをする、同じ奉仕活動をする、などなど、数え上げたらきりがありません。

 普遍で不変なラポールづくりの心構え「相手が望む結果を一緒になって望んであげる」ということさえおさえておけば、技法にこだわる必要はないかもしれませんね。

2005.06.01:[ハモコミ通信2005]

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